RTX 2070 SUPER の Power Limit を弄って運用することで、消費電力は当然のことながら温度も低下して満足していたわけなのですが、ふと「消費電力は別にして、もしかしてグリスを塗り替えることで温度やファンの回転速度を低下させることができるのでは?」と思い立ちました。
オチは残念ながらタイトルにあるとおりで、ZOTAC GAMING GeForce RTX 2070 SUPER Twin Fan においてほとんど効果はなかった(つまり ZOTAC さんはきちんとクーラー性能に見合ったグリスを採用している)のですが、せっかく比較してみたので Blog 更新のネタにすることにしました。
ベンチマーク結果
タイトルでネタバレしていることもありますので、さくっとベンチマークの結果を載せていきます。
ハードウェア構成そのものはグリスを Thermal Grizzly Kryonaut にした以外には Power Limit 検証時と一切変えていませんが、マザーボードの BIOS(UEFI) バージョンが F6b になったことで AGESA は 1.0.0.3 ABBA に更新されており、それ以外に AMD チップセットドライバーは 1.09.27.1033、NVIDIA GeForce Game Ready ドライバーは 436.48 に更新してあります。
またベンチマークにおいては Power Limit を 100 に戻して実施しています。
【ご注意】ほとんどのメーカーで、ユーザーによるクーラーの取り外し行為により保証が無効になります。またクーラーの取り外しやグリスの塗り替えで故障しても自己責任となりますのでご注意ください。このエントリーは、ユーザーによるクーラーの取り外しやグリスの塗り替えを推奨するものではありません。
ベンチマーク種別 | スコア | GPU 温度 | ファン回転数 | |||
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塗り替え前 | 塗り替え後 | 塗り替え前 | 塗り替え後 | 塗り替え前 | 塗り替え後 | |
アイドル | – | – | 36 ℃ | 35 ℃ | およそ 1100 rpm | およそ 1100 rpm |
3DMark TimeSpy | 10119 | 10136 | 最高 80 ℃ | 最高 80 ℃ | (未計測) | 最高 2300 rpm |
FF14 SB フルHD 最高品質 | 17793 | 17790 | 最高 82 ℃ | 最高 82 ℃ | 最高 2411 rpm | 最高 2421 rpm |
FF15 フルHD 高品質 | 9666 | 9933 | 最高 82 ℃ | 最高 81 ℃ | 最高 2441 rpm | 最高 2377 rpm |
差があると言っても良いのは FF15 ベンチくらいで、それ以外は誤差と言って良い範囲だと思います。
もしかすると少し使い込めば、もうちょっと差が現れることになるのかもしれませんが、それでも劇的な差が生まれることはないでしょう。
本題とは関係ないのですが、今回から 3DMark がベンチマークに追加されました。もともと 3DMark 自体は購入してあったのですが、ベンチマークの実行に失敗してしまう事象が発生しており、放置してあったのですが、最近になって ATOK の「カーソル位置に入力モードを表示」が「簡易」か「詳細」になっているとベンチマークウインドウへの切り替わりに邪魔をすることがわかり、3DMark のベンチマーク実行前に Ctrl+Shift で ATOK から Microsoft IME へ切り替えることで回避しています。(入力モードの表示を「しない」にしても OK です)
クーラー取り外し時の写真
せっかく撮ったので、クーラー取り外し時の写真を掲載しておきます。取り外しは慣れれば5分もかかりません。
【ご注意】しつこく申し訳ありませんが、ユーザーによるクーラーの取り外し行為を行うと保証が無効になります。クーラーの取り外しやグリスの塗り替えで故障しても自己責任となり、当方もその責任を負うことはありません。
クーラーを取り外すにはバックパネルとクーラーを固定するネジを取り外す必要があります。バックパネルは赤い丸で囲ったネジ、クーラーは水色で囲ったネジが該当します。
ZOTAC GAMING GeForce RTX 2070 SUPER Twin Fan はブラケット側にもネジがありました。(コネクターに近いほうのネジは、クーラーとは関係ありません)
ライティング制御用のコネクターも先に取り外します。この分解の時には黒色のファンコネクターを外しましたが、ZOTAC GAMING GeForce RTX 2070 SUPER Twin Fan はファンコネクターを外さなくてもぎりぎり大丈夫です。
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