GeForce RTX 2070 SUPER の PowerLimit を弄る

 GeForce GTX 1070/1080 が出てしばらくした後、GeForce GTX 1080 で Power Target を調整すると電力効率的においしい という話がありました。実際 GeForce GTX 1080 を購入してしばらくは、空冷ファンが非常にうるさいことから Power Target を変更して使っていたのですが、Kraken G12 で簡易水冷化してからは Power Target がデフォルト状態でも非常に静かだったため、100%設定にもどして利用していました。
 そんな簡易水冷化 GeForce GTX 1080 のポンプが 3900X への入れ替え時に壊れてしまったため、急遽 RTX 2070 SUPER を購入したわけですが、RTX 2070 SUPER でも電力効率的においしくなるのかを、Power Target 改め Power Limit を変更して検証してみます。


 テストは 3900X の検証と同じ時期に実施しているので構成は全く同じで、メモリー設定は 3900X 検証で決定した DDR4-3200 CL=18(CL=18, tRCDRD=20, tRCDWR=20, tRP=20, tRAS=40, tRC=60) に設定してあります。余談ですが ZOTAC GAMING GeForce RTX 2070 SUPER Twin Fan は POST 処理中にファンが100%で回転する(POST が終わると静かになる)ので、静かさを求める方にはあまりお勧めできません。
 Power Limit の設定には ZOTAC の FireStorm Utility を利用しています。Power Limit を設定すると、デフォルトでは Temp Target も自動的に追従しますので、ベンチマーク結果の表には自動設定された Temp Target も記載しています。
 消費電力に関しても 3900X 検証と同様にシステム全体の消費電力を測定し、その測定には RATOC の REX-BTWATTCH1ps_btwattch を組み合わせて利用して、最短1秒単位でのデータを CSV で取得しています。
 GPU 温度とファンの回転数は CPUID HWMonitor を利用して確認しました。
 また、GeForce のドライバーは Game Ready Driver Version 431.60 という一ヶ月ほど前のバージョンでデータ取りを行っています。


コンポーネント名 型番
ケース Corsair Obsidian Series 250D
マザーボード GIGABYTE X570 I AORUS PRO WIFI
CPU AMD Ryzen 9 3900X
CPU クーラー Corsair H100i PRO RGB
メモリー G.Skill F4-3600C19D-32GSXWB
GPU ZOTAC GAMING GeForce RTX 2070 SUPER Twin Fan
M.2 SSD GIGABYTE GP-ASM2NE6200TTTD
SATA SSD Crucial CT2000MX500SSD1/JP ×2
SATA HDD WesternDigital WD40EFRX ×2
電源 SilverStone SST-ST70F-TI

FINAL FANTASY XIV SHADOW BRINGERS フルHD 最高品質

Power Limit 100 90 80 70 60
Temp Target 88 86 81 77 71
システム
平均消費電力
302.85 W 303.36 W 293.87 W 280.25 W 259.78 W
GPU
最高温度
80 ℃ 80 ℃ 78 ℃ 75 ℃ 72 ℃
ファン
最高回転数
2294 RPM 2319 RPM 2198 RPM 2067 RPM 1931 RPM
最小 FPS 58 58 59 59 58
平均 FPS 133.94 132.97 132.24 133.11 128.48
スコア 17691 17607 17576 17519 17326
(%) 100.00 % 99.53 % 99.35 % 99.03 % 97.94 %
1W あたりの
スコア
58.41 58.04 59.81 62.51 66.69
(%) 100.00 % 99.36 % 102.39 % 107.01 % 114.17 %

 まず FF14SB ベンチマークですが、思いのほかスコアが下がっていないな、という印象です。Power Limit 70 までならほとんど影響を受けないにも関わらず温度も消費電力も下がるので、Power Limit を下げたときのお得感はなかなかのものではないでしょうか。
 Power Limit 60 にするとスコアは2%以上下がりますが、平均 FPS 的にはそこまで落ち込んでおらず、最小 FPS は変わらないことから、ハイフレームレート対応ディスプレイでもなければ Power Limit 60 設定でもなんら問題はなさそうに見受けられます。(そもそも FF14SB で 144 FPS 対応ディスプレイが必要になるかどうかはわかりませんが…)

FINAL FANTASY XV フルHD 高品質

Power Limit 100 90 80 70 60
Temp Target 88 86 81 77 71
システム
平均消費電力
345.84 W 340.13 W 321.25 W 295.21 W 272.17 W
GPU
最高温度
81 ℃ 81 ℃ 79 ℃ 76 ℃ 72 ℃
ファン
最高回転数
2378 RPM 2386 RPM 2290 RPM 2124 RPM 1930 RPM
スコア 9793 9732 9707 9508 9380
(%) 100.00 % 99.38 % 99.12 % 97.09 % 95.78 %
1Wあたりの
スコア
28.32 28.61 30.22 32.21 34.47
(%) 100.00 % 101.04 % 106.71 % 113.74 % 121.71 %

 より重くなった FF15 ベンチマークではどうかというと、こちらは Power Limit 80 までがほとんど変わらず、それ以下は階段状の落ち方をしています。
 数値影響のほとんどない範囲、という意味では Power Limit 80 ですが、ベンチマークを見ている限りでは Power Limit 60 にしても明らかなカクつきのようなものはなかったので、消費電力が 70W も下がるメリットのほうが大きいのではないかと思われます。

(オマケ)Forza Horizon 4

 簡易的ですが DirectX 12 代表として Forza Horizon 4 のベンチマークモードを、Power Limit 100 と 60 だけで実行しました。
 解像度は 3440×1440、設定は「ウルトラ」から V-Sync OFF / FPS VARIABLE に変更して利用します。ただし消費電力は取得していません。


Power Limit 100 60
Temp Target 88 71
GPU 最高温度 77 ℃ 72 ℃
ファン最高回転数 2178 RPM 2182 RPM
FPS 97 93
(%) 100.00 % 95.88 %
スクリーンショット

 GPU 温度にも現れているように Forza Horizon 4 はそこまで重くないゲームなので、Power Limit を下げるメリットはあまりないかもしれません。
 FPS 値で比較することになってしまうので FF15 並の差異が現れていますが、75 FPS は余裕で超えていますので問題はないと思われます。ただしスタッターが 1 計上されてしまっているので、(当方は全く気になりませんでしたが)遊んでみると気になることがあるかもしれません。

まとめ

 結果からすると、RTX 2070 SUPER においても Power Limit を下げることでおいしくなる、ということが分かりました。しかも Power Limit を 60 まで下げても、それほど大きな影響を与えないわりには消費電力が大きく下がり、かつファンの回転数も下がるので静かにもなるという、かなりのおいしさを得られます。
 というわけで当方の環境では、通常利用においては Power Limit 60 に設定し、カクつきが気になる状況が現れれば 70 か 80 を利用する、ということにしました。

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