RTX 3070 での Power Limit 調整による消費電力抑制

 以前 RTX 2070 Super で Power Limit を調整するというエントリーを載せていましたが、今回 RTX 3070 に切り替えたこともあり、では RTX 3070 はどうなのということで、ベンチマークを取って比較してみました。
 といっても、RTX 2070 Super はファンの騒音が激しいという理由でも Power Limit 調整をする理由があったのですが、RTX 3070 は全般的に騒音がおとなしめということもあり、消費電力のキャップを設けるためだけに行うことになります。GTX 1080 以降、NVIDIA も AMD も消費電力が徐々に高くなっていることが懸念されていますが、果たして RTX 3070 においても Power Limit を低く設定することで、消費電力を抑えつつも許容できるレベルの性能が発揮できるのか、確認してみます。


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Ryzen 5950X購入&オフセット電圧調整を試みる

Ryzen 5950X

 発売日に無事 Zen3 こと第4世代 Ryzen 5000 番台を購入できました。
 元々予算の関係上 5900X を狙っていましたが、何故か 5900X よりも 5950X のほうが入荷数が多かったことと、5950X と 5900X でゲームなどでも大きな差がないということもあって、今回は当日入手できる可能性が高かった 5950X を購入しました。(もっとも、5900X の抽選に外れてもすぐに別の店舗に行けば間に合ったようですけれども)
 すでに様々なところでレビューされている製品ではあるものの、せっかくなのでいつものように Zen3 でもオフセット電圧調整を行い、良い感じになるかどうか確かめてみることにします。

2020/11/14 追記:
 当初の掲載データですが、CORSAIR iCUE と GIGABYTE AORUS Engine がわずかに邪魔をしていることが分かりましたので、これらをアンインストールして取り直しました。
 その関係で電源プランは「AMD Ryzen Balanced」から「バランス」に変更されています。せっかく取り直すことになったので、新たに CINEBENCH R15 と R23 も追加しました。

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RTX 2070 SUPERのグリス塗り替えはハイリスク ローリターン

 RTX 2070 SUPER の Power Limit を弄って運用することで、消費電力は当然のことながら温度も低下して満足していたわけなのですが、ふと「消費電力は別にして、もしかしてグリスを塗り替えることで温度やファンの回転速度を低下させることができるのでは?」と思い立ちました。
 オチは残念ながらタイトルにあるとおりで、ZOTAC GAMING GeForce RTX 2070 SUPER Twin Fan においてほとんど効果はなかった(つまり ZOTAC さんはきちんとクーラー性能に見合ったグリスを採用している)のですが、せっかく比較してみたので Blog 更新のネタにすることにしました。

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Razer Blade 2017のバッテリー膨張でサポートを依頼した

Razer Blade 2017 バッテリー膨張の図

 多分最初に気にし始めたのは6月終わりくらいだと思うのですが、Razer Blade 2017 の液晶パネルがきちんと閉じないなあと思っていたのですが、7月に入って別の PC で利用していた NVMe M.2 SSD を初期化する用事があってバックカバーを開けたところ、バッテリーが膨張していることが判明しました。
 調べたところ、Razer 製品ではそこそこよくあることのようで、基本的に AC 電源を接続する前提(※)の Razer Blade 2017 では、未使用時にプラグを抜いておく以外に、現象発生までの期間を長引かせる方法はなさそうです。
※ Razer 製品に限った話ではありませんが、バッテリー動作では dGPU がほぼ動作しなくなるためです。

 というわけでこのエントリーでは、Razer サポートで交換を依頼した話をまとめています。

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GPD WIN2 のクーラーを Third Cooling Mod アルミ版へ換装

Third Cooling Mod 交換セット  GPD WIN2 が日本国内で取り扱われたのは一年と少しほど前になりますが、当時それなりのスペックを持つ小型の Windows 10 端末として様々な媒体に取り上げられました。
 同形状のものはないものの、その後いくつかリリースされているパームトップ型もそれほどスペックは変わっておらず、小型で持ち歩き可能な Windows 10 端末として重宝していたりします。
 が、欠点として比較的ファンの騒音が大きい、というものがあり、その騒音のわりには各種レビューで発熱により本来の性能が発揮できていない、ということも分かっていましたので、Indiegogo で発表されていた GPD WIN2 Third Cooling Mod のバッカーとなり、perk としてアルミモデルを選択していました。
 生産のつまづきなどで大分時間はかかっていましたがようやく届きましたので、だいたいの方が銅モデルを選択する中、数少ないかもしれないアルミモデルへの換装結果を簡単にご紹介しようと思います。

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GeForce RTX 2070 SUPER の PowerLimit を弄る

2020/11/27 追記:この続編として RTX 3070 も弄ってみました

 GeForce GTX 1070/1080 が出てしばらくした後、GeForce GTX 1080 で Power Target を調整すると電力効率的においしい という話がありました。実際 GeForce GTX 1080 を購入してしばらくは、空冷ファンが非常にうるさいことから Power Target を変更して使っていたのですが、Kraken G12 で簡易水冷化してからは Power Target がデフォルト状態でも非常に静かだったため、100%設定にもどして利用していました。
 そんな簡易水冷化 GeForce GTX 1080 のポンプが 3900X への入れ替え時に壊れてしまったため、急遽 RTX 2070 SUPER を購入したわけですが、RTX 2070 SUPER でも電力効率的においしくなるのかを、Power Target 改め Power Limit を変更して検証してみます。


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Ryzen 3900Xの常用設定を探る

購入品

 もう一ヶ月以上経ってしまったのですが、発売日の7月7日に Ryzen 3900X を購入していました。AMD CPU を最後に購入したのは、どうも自宅サーバー向けの Athlon II X4 605e だったようで、それが2010年でしたから、およそ9年ぶりに AMD CPU を購入したことになります。(デスクトップ用途では Athlon64 X2 の何かを買っていたのですが、多分2008年~2009年くらいの話)
 というわけで購入から大分期間も空いてある程度安定していることも確認できましたので、このエントリーでは Ryzen 3900X の常用設定をどのあたりにしようかと探った結果をまとめていきます。

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【低リスク】Android 8.0のHTC U11、HTC U12+でデレステの音ズレをなんとかする

Ver.4.6.3 の問題に関して:
 今のところ Ver.4.6.3 では Usonic 無効化/フォアグラウンドオプティマイザ未設定のいずれでもズレが発生してしまうようです。
 ライブ画面でポーズ可能になったら即ポーズし、ボタンを押した効果音がなったら再開することで比較的マシになるようですが、確実ではなさそうです。(判定調整結果は10でしたが、12へ変更しています)、でほぼズレなくなります。判定調整結果は10でしたがこれもずれていたので、現在15に設定しています。(調整値はまだ試行錯誤中)


 またかよ、という感じですが、前回に引き続いてHTC U12+を入手しましたので、その検証結果がてら記載します。
 正式かどうかは分からないのですが、デレステ 3.9.1くらいからAndroid 8.0に対応しつつあるようで、18:9などの横長画面に対応するようになりました。しかし一方でHTC U11やU12+では相変わらずタップ音がONに設定されていると、曲とノーツが徐々にズレる現象が発生することは変わっていません。
 U12+でも前回記載したものと同じ手法が利用できるのですが、今回はゼロではないものの、比較的低リスクな手法となります。タイトルにもあるように、こちらの方法はU11でも利用可能です。

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【リスク有】Android 8.0(Oreo)版HTC U11でデレステの音ズレをなんとかする(上級者向け)

2018/07/29 追記:
 当初このエントリーではデレステとミリシタの両方で音ズレが発生すると記載していましたが、ミリシタでは発生しないことが確認できましたので、タイトルも含めてミリシタの記述を削除しました。
 adbを使用しない、比較的低リスクなやり方はこちらのエントリーに記載しています。


 以前のエントリーで記載したZenFone4 Proのタッチパネル問題は未だ解決されず、ZenFone4 ProからHTC10に戻していたのですが、そんなおりにHTC U11がSIMフリーで発売されるということで、まさしくかっとなって購入してしまいました。(ZenFone4 Proの顛末については内容次第ですが、最終的な結果が出たら記載するかもしれません)
 とはいえ事前に分かっていたことなのですが、デレステはAndroid 8.0に正式対応しておらず、Android 8.0になったHTC U11においては徐々に音とノーツがズレる現象が発生するため、このままではデレステのみHTC10を利用し続けることになります。

 そこで正式対応ではないにせよ、なんとかAndroid 8.0(Oreo)版HTC U11でも、デレステの音とノーツのズレを発生させないようにできないか、試してみることにしました。

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五鍵盤20周年

 音ゲーの歴史の中で大きな転換点とも言える五鍵盤の稼働開始から20年が経過するのに合わせて、それを祝うべく12月9日と12月10日に有志によるイベントが開催されました。
 12月9日はクローズドなクラブイベントですので多くは語れませんが、五鍵盤のみならず、古参音ゲーマーならば非常に楽しむことが出来たイベントだったのだと思います。
 一方、翌12月10日の TWO DECADES OF 5KEYS はベルサール西新宿のホールを貸し切って行われた完全オープンなイベントかつ参加費用も無料というもので、現地参加者250名以上、YouTube Live 視聴者最大750名以上という大変な盛り上がりを見せたのでした。(アーカイブはこちら
 いずれのイベントも微力ながら、前者は撮影スタッフ、後者は YouTube Live 配信スタッフとして協力させていただきました。

 というわけで YouTube Live 配信についてなんですが、やっぱり今回もうまくいかないところがありまして、一発勝負の厳しさを痛感した次第です。配線図(物好きな方は右にあるサムネイルをクリックまたはタップで大きなサイズで表示されます)についてはもう多く語らないこととして、このエントリーは今後の自分の備忘録もかねて、そういった反省点について書き綴っていきます。
 うまくいかなかった点は大きく以下の三つがあります。
  • 配信開始直後のボリューム調整がうまくいっていなかった
  • YouTube Live 側の映像がやや右にずれていた
  • 映像が時折乱れていた
  •  まず配信開始直後のボリューム調整ですが、今回エキシビションマッチの入場のためにビデオカメラを使うということが計画されていたため、これを使って会場の音声も配信に乗せたらいいんじゃないかと思い、ビデオカメラの HDMI 出力を LiveWedge(HDMI ビデオミキサー) に、同じくビデオカメラの音声出力を R-16(オーディオミキサー) にそれぞれ接続していたのですが、LiveWedge 側にも HDMI 入力と 2ch アナログ入力のためのオーディオミキサーがあり、こちらの音声ボリュームを下げ忘れていたために、結果としてビデオカメラで拾っていた音がかなりのボリュームで流れてしまっていたわけです。
     YouTube Live 側の映像がやや右にずれているのは、現地のプロジェクターに16:9の映像を入れたときオーバースキャンとなっていたことで左側が見切れてしまっていたことと、シンプルな HDMI からアナログ RGB へのコンバーターを利用したことでそれを吸収することが出来なかったため、現地での見栄えを優先したためです。このせいで当日 k-two 先生には、プレゼンテーションのレイアウト調整や動画再生などでご迷惑をおかけすることになってしまいました。
     映像が乱れていた点はさらに細かく分けると2つあり、まず配信に乗っていない部分では、当初筐体の真後ろにノートパソコンがあり、そこから LiveWedge まで HDMI ケーブルを配線していたのですが、これが長すぎたことが要因でした。これは高田馬場ミカド様の店員であり、今回筐体の貸出も含めて多大なるご協力をいただいた八丁堀さんに 15m の RGB ケーブルをお借りすることで解消したのですが、もう一つ、おそらく ROOTY HD SP4R2 の分配でアナログ RGB へのコンバーターを含めた何かが要因となり、ごくまれに表示が消えてしまうという現象が発生してしまっていました。
     会場での準備時間の短さや、開催時間が長丁場ということもあり、当日これらの問題に遭遇してしまうのは致し方ないのですが、もう少しうまいやり方ができたらよかったなあと反省した次第です。

     五鍵盤20周年という大きな節目を迎えたことで、おそらくこれで自分自身がこういった配信や会場での中継に直接携わることは、ほぼ終了するのではないかと思います。
     しかしながら2018年は「このゲームは足を使います」のゲームが20周年を迎えますので、そちらも何かあれば機材提供などのお手伝いはさせていただくかもしれません。

     そういうわけで2017年はここまで。また来年もよろしくお願いいたします。